クレジットカードの時効に関するQ&A
- Qクレジットカードの支払いにも時効はありますか?
- Qクレジットカードの時効はいつからカウントされますか?
- Q請求書が家に届かないのですが、時効は進んでいるのでしょうか?
- Qクレジットカードの時効援用をしたら、もうカードは作れませんか?
Qクレジットカードの支払いにも時効はありますか?
A
クレジットカードの支払いも、消費者金融からの借り入れと同様、金銭を支払わなければならない債務(金銭債務)であり(業者側から見た場合は金銭の支払いを請求できる権利、すなわち金銭債権となります)、民法166条1項が規定する債権の消滅時効が適用されます
Qクレジットカードの時効はいつからカウントされますか?
A
例えば、海外旅行のためカードを利用し、1回払いで合計20万円使ったものの、帰国直後に病気になり収入が途絶えたため返済が全くできなくなった場合、その20万円については、返済期限の翌日から消滅時効期間が進行することになります。
また、リボ払いで利用していた場合、クレジットカード会社は通常、クレジットカード約款において、1回でも返済を怠った場合は当然に期限の利益を喪失すると規定していますので、支払期限に支払いを怠り返済をストップした場合は、リボ払いの負債全額について、その支払期限の翌日から時効が進行することになります。
Q請求書が家に届かないのですが、時効は進んでいるのでしょうか?
A
クレジットカードについて、特定の支払期限に支払わなければならない金額が確定すると、紙の請求書が自宅に届くことになります(なお最近では紙の請求書は減っており、紙の請求書を希望する場合は別途費用がかかることもあります)。
この請求書は、支払期限に支払わなければならない金額を知らせるものであり、これにより法律上、何らかの効果が発生するというものではありません。
そのため、請求書が家に届かなくても、消滅時効は2でご説明した日から進行することになります。
Qクレジットカードの時効援用をしたら、もうカードは作れませんか?
A
クレジットカードの負債について時効援用をしたということは、それまで延滞の状態が続いていた、すなわち事故情報が登録されていたということになりますので、ブラックリストの状態だったことになります。つまり、この状態でクレジットカードの申し込みをしても、通常は、審査は通らないことになります。
しかし、延滞していたクレジットカードの負債について時効援用の手続きを行うと、通常、5年後には当該クレジットカード会社について登録されている情報は抹消されますので(詳細は各信用情報機関のウェブサイトをご覧ください)、他の業者について事故情報が登録されていなければ、信用情報については審査に影響しない、ということになります。
クレジットカードの負債を長年放置していると、信用情報には延滞の情報が登録されたままとなりますので(ただし、クレジットカード会社がその債権を譲渡すると、一定期間経過後に当該クレジットカード会社について登録されている情報は抹消されます)、クレジットカードを新たに作るためには、速やかに時効援用の手続きを行うことが重要になります。